梅津 由紀(うめづ ゆき)
ご利用者様がくつろげる「自宅」だからこそ
心もほすぐ施術ができる
日本鍼灸理療専門学校・鍼灸あん摩マッサージ指圧師科卒業。前職はアロマテラピーの講師。友人の紹介を受けて、2022年に東京在宅サービスに入社。温かなコミュニケーションを軸とし、患者様の症状や状態に応じて、一人ひとりに最適な施術を提供する。

入社の経緯を教えてください
祖母の心を癒した訪問マッサージ師に憧れて
私が学生の頃、祖母が転倒し、大腿骨骨折をしたことがありました。手術後は在宅でリハビリを行っており、そのときに訪問マッサージ師の方にも来ていただいていました。普段、私たち家族には遠慮してマッサージをさせない祖母でしたが、訪問マッサージ師さんだと気持ちよさそうに施術を受けていたんです。その姿を見て、私も祖母と同じように自宅で過ごしている方々の支えになりたいと思い、訪問マッサージ師への道を志しました。専門学校で鍼灸あん摩マッサージ師指圧科を卒業し、あん摩マッサージ指圧師と鍼灸師の資格を取得しています。
東京在宅サービスのことは、先に働いていた友人から話を聞いて知りました。しっかりした研修体制があること、自由な働き方ができることに惹かれ、2022年に東京在宅サービスに入社しました。学生のときは運動学が苦手だったのですが、研修で介護現場で必要となるトランスファーの実技もしっかり学べたので、今は自信を持って仕事に取り組めています。
現在の仕事内容を教えてください。
仕事の根底にあるのは
意識不明の父を支えたコミュニケーション
主な業務内容は、ご利用者様のマッサージと、関節の可動域を広げるための運動のサポートです。これまで、パーキンソン病や脳梗塞後遺症、脳性麻痺、変形性膝関節症など、さまざまな傷病のご利用者様に施術を行ってきました。同じ傷病を持つ方でも、症状は一人ひとり異なります。ご利用者様に合わせてオーダーメイドの施術を考えるのは難しいですが、訪問マッサージ師としての技術力を問われるのでやりがいを感じるところです。
私がこの仕事で特に心がけているのは、「どのような患者様にも話しかけながら施術を行う」ということです。以前、父が急病で意識不明になり病院に運ばれた際、鍼灸あん摩マッサージ指圧科の先生から、「どんな状態でも触れられること・聞くことの感覚は残っているから、できるだけ面会に行って触れてあげなさい」とアドバイスをいただきました。その言葉に従って、父に話しかけながら腕をさすったりすると、本当に父の表情が柔らかくなり、拘縮が軽減していくのがわかったんです。コミュニケーションの大切さを思い知らされるとともに、訪問マッサージ師の仕事の素晴らしさを改めて感じた出来事でした。
訪問マッサージでは、重度の認知症や失語症の方など、話すことが難しいご利用者様もいらっしゃいますが、たとえ会話ができなくても私たち施術者の声はご利用者様の心に届きます。先生の教えと経験を胸に、どのようなご利用者様にも話しかけながら、心のこもった施術を行うのが私のスタイルです。
仕事の難しさ・やりがいは?
ご利用者様が自分らしく過ごせるよう
最大限のサポートを
以前、90代のご利用者様と下肢の筋力増強をめざしていたのですが、フレイルに加えて失聴と失明を併発し、立てなくなったことがありました。ご利用者様は暴れることもあり、意思疎通が難しかったのですが、諦めずに声をかけて立位訓練を続けたところ、机を支えにご自分で立てるようになりました。その後も訓練を続け、立ったまま10を数えられるまで回復したときは、まるで自分のことのように嬉しかったです。自分の施術の効果が実感でき、訪問マッサージ師としての自信がつきました。
ただ、訪問マッサージ師として働いていると、悲しい場面に直面することもあります。終末期のご利用者様の施術に伺った際に、ご利用者様の様子がいつもと異なるのでご家族に医師を呼んでいただいたら、その場で医師の方が余命宣告をされたことは今でも印象に残っています。衝撃を受けた一方で、最期まで寄り添わなければと、身の引き締まる思いでした。ご利用者様が幸せに過ごせる時間を少しでも増やすために、私の技術と知識で貢献したいと思っています。

親しみやすさを持ちながらも
仕事にはプロ意識を忘れない
訪問マッサージ師はさまざまな人と関わるので、誰にでも自然体で接することができる人に向いているでしょう。一方で、施術の質には妥協しないストイックさも必要です。交流を楽しみながらも、技術と知識を持つプロとして高い意識を持てる人は、ご利用者様からも信頼されると思います。
興味があっても、「在宅訪問は難しそう」と考える人も多いのではないでしょうか。実は、私もそうでした。自分一人でご利用者様に満足できる施術が行えるのか、とても不安だったんです。でも、東京在宅サービスには研修体制が整っており、誰にでも悩みを相談できる居心地のよさがあったので、問題なく在宅訪問の仕事に馴染むことができました。今では、毎日ご利用者様の笑顔に出会える、訪問マッサージ師の仕事が大好きです。訪問マッサージ師に興味のある人は、ぜひ勇気を持って一歩踏み出してくださいね。