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「温罨法(おんあんぽう)」で介護疲れを軽減!驚きの効果と事例を解説


(2010年11月2日の記事)

訪問マッサージの東京在宅サービス
地域担当営業のみなとです。

私(みなと)はとにかく寒いのが苦手です。
寒いと、心も身体も縮こまってしまう気がします。

実際、寒さで筋肉は縮こまってしまうものです。
その結果、
血行が悪化し、
痛みが増したり、
肩こりがひどくなったりします。

ですから、温かい環境が一番です。
寒いなら、身体を温める必要があります。

というわけで、
今日のテーマは『温罨法の効果』です。

■ 重度の介護疲れのケース

今回登場するのは、以前の記事にも登場したKHマッサージ師です。
ドカベンに似ている、と評判の彼と行ったお試しマッサージの事例を紹介します。

ご依頼をいただいたのは、居宅介護支援事業所の所長、山田様(仮名)からでした。

「新規でご紹介したいのがH様という方がおりましてね。
 その方、ご主人が寝たきりになっておられ、
 その介護をされているんですよ」

「奥様は介護認定を受けておられないのですが、
 介護疲れなのでしょうね、
 奥様の方の具合が非常によろしくないのです。
 そこで、東京在宅さんにお願いしようかと思いまして。
 介護認定受けてない方ですが、
 マッサージはしても大丈夫ですか?」

——もちろんです!

ご依頼を受け、H様宅へ向かいました。

インターホンを押してもなかなか応答がなく、
少し待ってからか細い声で「はい」との返事がありました。

お洒落な玄関から中へ入り、
階上へ上がると、
そこにH様ご本人がいらっしゃいました。

■ 限界を迎えた身体の状態

H様は、約30年近く前にご主人が倒れて寝たきりになって以来、
ずっと介護を続けてこられました。
その疲れが一目見ただけで分かるほど
たまっている状態でした。

立っているのも、というより、
目をあけているのもやっと、
というご様子でした。

介護疲れに加え、H様は4年前に「脊柱管狭窄症」を患い、 2年前に「圧迫骨折」も経験されています。

そのため、円背(背中が丸くなること)がひどく、
頸部の筋緊張が強いために、
顔は下を向いたまま、
前を向けない状態でした。

手足は冷え切り、
両下肢はむくみ、
長時間歩行はできません。

寝ていても痛み、
座っても痛み、
歩くのもつらいという状況です。

一番楽なのは立っている状態のようでしたが、
長く立ち続ける体力もありません。

さらに、ご主人の介護のため、
まともにベッドで横になることもできず、
ソファで2~3時間うとうとするのが精一杯。
食事は立ったまま済ませるなど、
ご自身のことは後回しにされていました。

とにかく全身の筋肉が
極度に疲労している状態でした。

■ 驚くべき温罨法の効果

お試しマッサージの面談で、
これらのことを詳しく伺いました。

私は心の中で
「行けっ!KHさん!その力で、この方を救うのだ!」
と熱く叫んでいました。(笑)

お試しマッサージは、
ご主人の隣のベッドで横になっていただき、
ホットタオルを使ってスタートです。

■必快!全身温罨法!

おでこ、首、鎖骨下、おなか、腰、足など、全身を温めます。

温めながらの軽擦マッサージと、
少しの運動療法を組み合わせました。
途中で仰向けから座る姿勢に移って続行しました。

約20分後、KHマッサージ師が「お疲れ様でした」と終了の声をかけましたが、
私は
「待って!もうちょっと腰も」
「もうちょっと肩も」
「もうちょっと首も」
と、ついつい延長をお願いしてしまいました。

実際には保険適用上の制限で20分以上の延長はできませんが、
この「お試し」では、
とにかく今、少しでも楽になってほしいという気持ちが勝っていました。
もちろん、KHマッサージ師にも次の予定までの時間的な余裕は多少ありました。

お試しマッサージ後、H様は目を丸くして、
こちらを見つめられました。

そうです、
前を向いて、
私たちを見つめられたのです。

H様はしばし呆然とされた後、一言。

「こんなに、、、明るかったんですねぇ」

あんなに曲がっていて前を向けなかった姿勢が、
20分(正確にはもう少し長く行いましたが)後には
良くなっていたのです。

おそらく、かなり久しぶりに前を見ることができ、
視野がまったく違うことに大変喜ばれていました。

単に「温める」という温罨法ですが、やり方次第で、
ADL(日常生活動作)はもちろん、QOL(生活の質)の向上度合いは計り知れません。

温罨法の効果が如実に出た事例でした。

■ 後日談:週3回のご要望

その後、H様は無事にお申し込みをされ、
主治医の同意書もいただき、
訪問マッサージをスタートされました。

お申し込みの段階では、
ご主人の介護で時間がないため、
週1回の利用でした。

しかし、実際のスタート初日に、
「週3回にして下さい」とのご要望をいただきました。

訪問マッサージは、1日の中の20分程度の時間ですから、
負担も少ないと感じていただけたのだと思います。

これからも、私(みなと)は、
少しでも介護の力になれるよう、
毎日頑張って歩き回り、
マッサージ師に無理を言いながらも(笑)活動を続けてまいります。

あなたに笑顔と悦びを!

訪問マッサージ東京在宅サービス
みなとでした!

この記事は、過去に公開した記事を、ブログサービスの終了に伴い再編集したものです。
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