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認知症の方とのコミュニケーション術「バリデーション」


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(2010年10月5日の記事)

訪問マッサージの東京在宅サービス 地域担当営業のみなとです。

東京在宅サービスでは、マッサージ師の知識や技能を向上させるため、定期的に勉強会を実施しています。今回のテーマは「バリデーション」でした。

2010年9月27日と同10月4日の2週にわたって、仕事を終えた約100名のマッサージ師が、新宿の本社会議室に集まり、この「バリデーション」について学びました。


■訪問マッサージと認知症ケアの必要性

私たちの仕事は、ご自宅を訪問してリハビリマッサージを行うことです。ご利用者様の多くはご高齢の方であり、その中には認知症の方も少なくありません。

適切な接遇を行うためには、認知症への理解が不可欠です。そこで、今回は介護の現場で注目されている「バリデーション」を取り上げ、2週連続で勉強会を開催しました。

きっかけは、NHKの人気番組『ためして!ガッテン』でバリデーションが取り上げられたことです。

私たちは、この放送分のDVDと、バリデーションの実践教育を行う「日本バリデーション協会」の勉強会用DVDを入手し、全員で視聴した後に勉強会を行いました。


■バリデーションとは

バリデーションとは、簡単に言うと、認知症の方とのコミュニケーションを確立するための考え方やテクニックの一つです。

認知症の方の言動(騒ぐ、徘徊する、怒る、同じことを繰り返すなど)には、本人なりの意味があることを知ることが大切です。それを認め、気持ちに共感し、理解しようとすることから出発します。

そうすることで、より適切なコミュニケーションが可能になり、症状の緩和につながるのです。


■バリデーションの具体的なテクニック

ここでは、勉強会で学んだテクニックの一部をご紹介します。

(1)アイコンタクト

かがんだりして、相手と直接目を合わせます。これは、人と人との信頼関係を築く上で基本的かつ重要な要素です。

アイコンタクトによって、相手に安心感を与えることができます。

(2)リフレージング

相手が話したことを、そのまま繰り返して疑問形で返します。

つじつまの合わない言葉であっても、決して否定しないことが大切です。

(3)タッチング

優しく触れることで、相手に安心感を与えます。手を握ったり、背中をさすったりすることで、「ひとりではない」と感じてもらえるようにします。

他にも、「思い出話をすること」や「極端な表現を用いること」、「はっきりと優しく低い声で話すこと」なども有効です。


■共感の心と継続的な学び

こうしたテクニックも重要ですが、それ以前に「共感する」「気持ちに寄り添う」という姿勢が何より大切だと感じています。

これからも、私たちが現場で最善かつ適切な施術・接遇ができるよう、勉強会を続けていきます。

あなたに笑顔と悦びを。

訪問マッサージ東京在宅サービス 営業のみなとでした♪