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(2010年05月05日の記事)
訪問マッサージの東京在宅サービス
地域担当営業のみなとです。
前回の記事で「温罨法(おんあんぽう)」についてお話ししましたが、
今回はその温罨法とマッサージの組み合わせが、
どれほどすごい力を持っているか、
ある患者さん(ご利用者)との出会いを通してご紹介します。
私が尊敬する、通称「ゴッドハンド」のTさん。
ある日、その徳徳さんの施術に同行させてもらった時の話です。
■ Kさんの苦しみ、そして希望
ご利用者のお名前を仮にKさんとしましょう。
80代の女性で、とてもしっかりした、
キャリアウーマンの先駆けのような方でした。
しかし、パーキンソン病を患い、
顎が胸についてしまうほど頭が下がり、
ご自分で持ち上げることができない状態でした。
呼吸も食事もままならず、
その辛さは想像を絶するものでした。
介護されているご家族も、
きっと大変な思いをされていたことと思います。
そんなKさんを前に、ゴッドハンドTさんは、
まずKさんの「今」の状態を丁寧に確認していました。
そして、にこやかに納得すると、
いよいよ施術が始まったんです。
■ 魔法のような、温かな手
Tさんは、温めたタオルを使って
Kさんの首や肩、背中をゆっくりと温めていきます。
そして、
まるで音楽を奏でるようにリズミカルな指の動きで、
マッサージを始めたんです。
「へえ、こんなマッサージのやり方があるのか…」
私は心の中で感心していました。
しばらくすると、Kさんの首が、
さっきよりほんの少し、上を向いたように見えました。
Tさんはそれを確認すると、
今度はKさんを仰向けにして、
お腹や足を温め、丁寧にマッサージを続けました。
そして、再びKさんに座っていただき、
最後のマッサージを終えた、
ちょうどその時です。
■ 驚きと感動の瞬間
施術開始から、わずか20分後でした。
Kさんが、ご自身の力で、
ゆっくりと、まっすぐに
頭を上げ、前を向かれたんです。
それまで、自分の力では頭を上げられなかった方が、
たった20分後には前を向くことができるようになった。
この凄さ、伝わりますか?
頭が下がったままだと、
飲み込むのも、息をするのも、とても大変です。
長年、その苦痛を抱えていたKさんと、
それを支えてこられたご主人様が、
喜びと感動で顔を輝かせている姿を見て、
僕は胸が熱くなりました。
■ マッサージは「慰安」だけじゃない
この経験を通して、私の持つマッサージのイメージは打ち砕かれました。
温泉旅館で受けるような「慰安」のマッサージとは、
全く違うものだったからです。
これは、ただ体を揉みほぐすだけでなく、
ご本人の「できる」を増やし、
日々の生活に喜びを取り戻してもらうための
「医療マッサージ」なんだ。
この仕事の持つ、計り知れない奥深さとやりがいを、
改めて痛感した出来事でした。
あなたに笑顔と悦びを。
訪問マッサージ東京在宅サービス
営業のみなとでした♪